【音源連動】コンプレッサーの使い方④「リリースを極める」

・コンプレッサー

第3回ではコンプレッサーの入り口「アタック」を解説しました。

第4回は “どのタイミングで圧縮を戻すか” を決める「リリース」にフォーカスします。

DTM初心者の頃

「リリースを変えると何がどう変わる?」

と悩んだ経験があありませんか?

私も、MCompressorのような波形が見えるプラグインに出会い

「どこから音が戻りはじめ、どこで圧縮が解除されるのか」

を直感で掴むコツを身につけた方法を体験・判断の基準まで、実践寄りにプロ視点で掘り下げます。


今回も解説には MeldaProduction社MCompressor(無料)を使います。豊富な可視化&カスタムカーブで、初心者〜プロまで頼れる万能プラグインです。

まずは下記リンクからインストールを済ませましょう。
MeldaProduction MCompressor

(引用元:Melda Production)

※ほかにも多数の高品質フリープラグインがありますので、この機会にぜひチェックしてみてください。

この記事で使用する
・サイン波
・スネアサンプル
・推奨パラメータ
・アタック理解度チェックシート

は、すべてメルマガ登録で入手できます。

読んで終わりではなく、【読む】見る】【聴く】【試す】【結果の言語化を繰り返すと、レベルアップのスピードが格段に上がるので、ぜひ使ってみてください。

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【読む】
リリース(Release)は「圧縮動作を、どれくらいの時間で“切り上げる”か」を決めるパラメータです。

入力音がスレッショルドを下回ると、リリース設定で指定した時間だけ圧縮が継続し、音は元のレベルへ戻tっていきます。

  • 短いリリース(数msなど):音はスパッと元通りになり、パンチが強調されてタイトに感じやすい。
  • 長いリリース(数百ms~):圧縮がじんわり解け、全体がまとまりある印象・余韻も感じやすい。

短すぎるリリースは「パンピング」や不自然な音量変化を生みやすく、逆に長すぎると次の音へ圧縮が残ってアタックが鈍ることもあります。

「どこまで戻せば自然に馴染むか?」は素材やジャンル、狙いによって変わるので、実験を通して体感的に使い分けられるのが理想です。必ず耳と目を使って確かめてください。


見る
まずはサイン波の音量変化で、リリースの働きを一緒に確認しましょう。

※注意※
・動画は無音ですが、サイン波は長く聴いていると不快でしかないので、DAWのトラック音量を最小にしてください。

  • 灰色:原音の音量
  • 薄い赤:リリースで抑えた(圧縮後)音量
  • 薄い緑:リリースで抑えられていた分(ゲインリダクション量)

サイン波動画の構成

  • 0:00~ 極端に短いリリース:「圧縮後すぐに音が戻る」様子が波形で分かる
  • 0:10~ 極端に長いリリース:「ゆっくり元に戻る」ことで余韻が生じる波形
  • リリース時間を少しずつ伸ばし変化を段階的に可視化
  • ポイント解説字幕「短すぎるとパンピング」「長すぎると次の音に被る」

意識してほしいのは「灰色と赤・緑の切り替わり」がどのように変化し、見た目の波形と実際の“聴こえ方”がどうリンクしているか、という点です。

では次の章では、実際にスネアのサンプルに差し替えてみましょう。


聴く
次は実際のスネアサンプルで、リリース設定の違いによる音・ゲインリダクション・音量変化を体感しましょう。

  • 灰色:原音の音量
  • 薄い赤:リリースで圧縮された音量
  • 薄い緑:ゲインリダクション量

スネア動画の構成

  • 0:00~ 短いリリース:スネアの「パツッ」とした切れ味とタイトなまとまり
  • 0:07~ 長いリリース:「シュワッ」と余韻やサスティンが残り、アタックが弱まる
  • 0:13~ リリースを変えつつ、波形と聴感変化を並列表示
  • テキストテロップ:どこでノリや抜け感が崩れるか注目

ポイントは、リリースを強くかけすぎればアタックや勢いが消え、短すぎれば違和感やパンピングが生まれること。

「どこまでなら自分の曲としてのバランスが崩れないか?」を曲やドラム、ベースの役割に応じて判断しましょう。


試す
お手持ちのスネア・パーカッション・ボーカルでもリリース調整を行いましょう。

「同じパラメータでも素材によって音の変化が異なる」ことを体感できれば100点です。
(※レシオやアタック値は前章どおり、リリースだけを動かす)


結果の言語化
ここまで習った内容を、「理解度チェックシート」に自分の言葉で書き出してみましょう。

正解かどうかを気にせず「今、リリース設定の何が・どこが難しかったか」「どうしたらしっくりきたか」を一言でも記録してください。

分からない部分は伸び代です。「読む・見る・聴く・試す」を繰り返せば、かならず自分なりの判断軸がつかめてきます。

この専用チェックシートもメルマガ登録特典で配布していますので、気軽にご活用ください。

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「コンプレッサー編」いよいよ終盤に入ってきました。

第5回「Knee(ニー)」では音の滑らかさ作る方法を徹底解説します。を深掘りします。

Threshold × Ratio × Attack × Release × Knee × Makeup gain

抑えれば、理想のミックス精度は一気に高まります。次回もお楽しみに!

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